コーヒーは、日常的に楽しむ飲み物として世界中で親しまれていますが、その起源や歴史について詳しく知る機会は少ないかもしれません。
本記事では、コーヒーの起源から世界へ広がった経緯、日本での歴史までをわかりやすく解説します。
そもそもコーヒーってなに?と思った方は、こちらも記事も合わせて読んでみてくださいね!
コーヒーの起源と発祥の地
コーヒーの起源と発祥の地について、以下の内容で詳しく解説していきます。
- コーヒーを発見した人はヤギ飼いカルディ
- コーヒーが飲まれるようになった理由
- 発祥地エチオピアからアラビアへ広がった経緯
それぞれみていきましょう。
コーヒーの起源:コーヒーを発見した人はヤギ飼いカルディ
コーヒーの起源には「ヤギ飼いカルディ」の伝説が語り継がれています。
エチオピアの牧人カルディが、自分のヤギが赤い実を食べて活発になる様子を観察し、コーヒーの実の効果を発見しました。
地元の僧侶たちは、この実を煎じて飲むことで集中力が向上することに気づき、宗教儀式や日常生活で利用されるようになりました。
これがコーヒーの歴史、起源といわれています。
コーヒーが飲まれるようになった理由
コーヒーが飲まれるようになった理由は、その覚醒作用が眠気を防ぐ手段として非常に有用だったからです。
初めは薬としてや宗教的儀式の補助として用いられていたようです。
徐々にコーヒーの実をすり潰して食べたり、煮出して薬として飲む形が一般的に。
その後、嗜好品としての側面が注目され、日常的に飲まれる文化が誕生しました。
発祥地エチオピアからアラビアへ広がった経緯
コーヒーがエチオピアからアラビアへ広がった背景には、貿易と宗教の深い影響がありました。
エチオピアで発見されたコーヒーは、やがてアラビア半島に伝わり、15世紀にはイエメンの修道院で広く利用された背景があります。
この時期、コーヒーは宗教的戒律に反しない飲み物として評価されました。
さらに、アラビア半島の港町モカはコーヒー貿易の中心地となり、この地名が「モカコーヒー」という名称の由来です。
モカから輸出されたコーヒーは中東、北アフリカ、さらにはヨーロッパへと広がり、アラビア世界を超えて世界的な飲み物となる基盤が築かれました。
このように、宗教的要素と貿易の発展が、コーヒーの国際的な普及を支えたのです。
コーヒーの発祥地でもあるエチオピアについては、以下の記事でも詳しく解説しています。
ヨーロッパでのコーヒーの歴史
ヨーロッパでのコーヒーの歴史について、以下のポイントに分けて解説します。
- コーヒーがヨーロッパに伝わった経路
- ヨーロッパでのコーヒーハウス文化の誕生
- コーヒーが引き起こした社会的な変化
詳しくみていきましょう。
コーヒーがヨーロッパに伝わった経路
コーヒーがヨーロッパに伝わったのは16世紀、オスマン帝国を経由してイタリア・ベネチアで広まったのが始まりです。
当初、貿易商人によって高価な嗜好品として持ち込まれ、一部の上流階級に珍重されていました。
しかし、次第にその独特の風味と覚醒作用が一般庶民にも受け入れられ、広く普及していきました。
また、宗教的戒律に反しない飲み物としての特性が、ヨーロッパ各地での受容を後押しした要因の一つとなったようです。
ヨーロッパでのコーヒーハウス文化の誕生
コーヒーハウス文化がヨーロッパで誕生したのは17世紀、各地で次々にオープンしたことに始まります。
イギリスでは、コーヒーハウスが「ペニー・ユニバーシティ」と呼ばれ、1ペニーでコーヒーを飲みながら情報交換を行う知識人の場として機能しました。
一方、パリやウィーンでも、コーヒーハウスは文化的な発信地として発展しました。
特にウィーンでは、トルコとの戦争後に残されたコーヒーが契機となり、独自のコーヒーハウス文化が形成されるようになります。
コーヒーが引き起こした社会的な変化
コーヒーハウスはヨーロッパ社会において、政治や経済に大きな影響を与える場となりました。
ロンドンでは「ロイズ・コーヒーハウス」が保険会社へと発展し、商業活動の中心として機能しました。
また、フランス革命前にはコーヒーハウスが政治的議論の場となり、革命の動きを後押ししたとされています。
こうした場で行われた商取引や情報交換が、ヨーロッパ全体の社会的な進展を促しました。
日本でのコーヒーの歴史
日本におけるコーヒーの歴史について、以下のポイントで解説します。
- コーヒーが日本に伝わった時期と背景
- 明治時代の西洋文化とコーヒーの普及
- 現代の日本におけるコーヒー文化
それぞれ詳しくみていきましょう。
コーヒーが日本に伝わった時期と背景
日本にコーヒーが伝わったのは江戸時代、長崎の出島を通じてオランダ商人によって持ち込まれたのが始まりです。
当時、コーヒーは薬や珍しい飲み物として一部の知識人の間で飲まれていました。
しかし、苦味や風味が当時の日本人の嗜好に合わなかったため、普及は限定的でした。
その結果、コーヒーが一般に受け入れられるようになったのは、明治時代以降のことです。
明治時代の西洋文化とコーヒーの普及
明治時代、西洋文化の導入とともに、コーヒーは日本に本格的に普及しました。
1877年には東京・銀座に日本初の本格的なカフェ「可否茶館」が開業し、文明開化の象徴として注目を集めたようです。
この時代、コーヒーは上流階級や知識人の間で広まり始め、喫茶店文化を通じて日常生活にも徐々に浸透していきました。
現代の日本におけるコーヒー文化
現代の日本では、コーヒーはインスタントコーヒーやチェーン店の拡大により、日常生活に欠かせない存在となっています。
さらに、サードウェーブコーヒーの普及によって、スペシャルティコーヒーへの関心が高まり、産地や焙煎方法にこだわる消費者が増えました。
これにより、日本独自のコーヒー文化が進化を遂げ、世界的にも評価される文化として確立されています。
スペシャルティコーヒーについて詳しく知りたい方は、こちらの記事も合わせて読んでみてくださいね。
まとめ
コーヒーは、エチオピアでの発見からアラビア、ヨーロッパ、日本、そして世界中へと広がり、各地で独自の文化を築いてきました。
その背後には、宗教的な利用、覚醒効果、貿易や植民地支配などさまざまな歴史的背景がありました。
現代では、サードウェーブコーヒーの普及やスペシャルティコーヒーの需要拡大により、コーヒーはさらに多様性を増しています。
これを機に、さらにコーヒーの奥深い世界を探求してみてください!